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Made in Japan
海外で有名!?社名よりも技術で有名!?

Made in Japan 海外で有名!?社名よりも技術で有名!?

ハツタロー
中小企業も多く海外に挑戦し、その技術力などで世界を魅了しています。学生の皆さんは知らなくても世界では有名。Made in Japanのものづくり企業を紹介。
ハツタロー
新光電子国際部 池田 裕二(いけだ ゆうじ)

新光電子

国際部
池田 裕二(いけだ ゆうじ)さん

新光電子 国際部 池田 裕二さん

新光電子株式会社は、音叉(おんさ)センサという独自の技術で、精度の高い電子はかりを製造するメーカー。音叉センサをつくれる会社は世界でもごくわずか、電子はかりに組み込んで製品化に成功したのは同社が初ということからも、技術面での信頼は厚い。
計量業界で名をはせる同社の、世界市場での動向を国際部の池田裕二部長に伺った。

音叉センサを組み込んだ電子はかりの正確さに裏打ちされた、高い信頼

通常の電磁式電子天びんは、電源を入れてから正確に作動するまでに数時間がかかるという難点がある。ところが、音叉センサを組み込んだ同社の電子天びんは、ウォーミングアップ時間が最短で、電源を入れてすぐに使えるなど、他社が真似できない技術で注目されている。
「弊社の電子天びんは、気温や湿度に影響されず正確な計量が可能です。耐久性にも優れ、さらには省電力と、品質には絶対の自信があります。」
と池田部長は胸を張る。事実、香港や中国、トルコ、ドバイなどの宝石市場では根強い人気を誇り、同社の電子はかり“ViBRA(Libra「てんびん座」と、Vibration「音叉による振動」の合成語)”ブランドは高い信頼を得ている。

国際部 池田裕二部長 国際部 池田裕二部長

これからの課題と音叉センサの将来性

ViBRAブランドは、海外では、精密な計量が求められる特定の業界では有名だが、ヨーロッパやアメリカでの知名度は今ひとつ。それを解消しようと同社では、海外の展示会でのPRに力を入れはじめた。
会場では、同社の電子はかりのクオリティを解説する映像を流し、実際の製品の展示を行うなどして、性能を実感してもらうしかけで製品の優位性をアピール。
もっとも、いかに優れた技術が組み込まれているとはいえ、ユーザーの目線で考えてみれば、はかりは容易に扱え、正確に計測できるかが問題なのであって、内部機構は二の次である。同社ではそうした海外ユーザーの声にも耳を傾け、はかり本体を軽量・コンパクト化したり、USB接続に対応したりするなどの改良を続けている。

海外で働くために欠かせない素質

海外市場にViBRAブランドを浸透させるためには、製品を卸す現地のディーラーの協力も重要。ユーザーからの要望の吸い上げはもちろん、現地での市場動向を探るために、現地ディーラーとの信頼関係の構築に池田部長は心を砕く。
そこで大事なのが迅速なレスポンス。客先からの価格や技術的な要求を日本に持ちかえって検討していたのでは遅過ぎるのだ。その場で判断を下さなければならないスピード感が求められる現場では、仕事の流れを日本で十分に理解していなければならない。国際部に所属する社員6名は皆、現場研修でそのノウハウを学んでから、それぞれの担当国へとおもむく。

「第一に健康です。慣れない土地で現地の方と交流し信頼関係を築くには、アクティヴに動き回らなければなりませんからね。また、好奇心と問題解決能力も必要です。海外で受け入れられるヒントがどこに落ちているか分かりませんから、周囲に目を配り、ヒントを見逃さない柔軟性が求められます。」
なるほど、英語力はあるにこしたことはないが、技術的なことは技術者同士、通じ合うこともあるため、大事なのはあくまでも伝えようとする力だという。
独自の技術を生かして世界で活躍するViBRAブランド、今後ますますの発展をとげることは間違いなさそうだ。

株式会社環境経営総合研究所

代表取締役社長
松下 敬通(まつした たかみち)さん

株式会社環境経営総合研究所 代表取締役社長 松下 敬通(まつした たかみち)さん

小麦粉や片栗粉と見紛うほどの細かい紙の粉。その大きさ、実に30ミクロンから50ミクロンという超微細な紙パウダーの製造に成功し、環境分野の新鋭企業として脚光を浴びる環境経営総合研究所。その技術は世界大手の化学メーカー、ダウグループの目に留まり、合弁企業という形でミシガン州に生産拠点を構えたというから、まさに絵に描いたようなアメリカンドリームである。しかし、傍から見れば輝かしい実績の裏には多くの苦労があった。同社の松下敬通社長が、中小企業の海外進出を語る。

予期せぬ賞賛

紙パウダーは、印刷や製本、あるいは製紙といった作業工程で出るクズ紙を特殊な粉砕機にかけて生成する。その技術は石臼をヒントに編み出したという2年がかりの労作。しかし、そのままでは文字通り単なる紙の粉。同社はこの紙パウダーに合成樹脂を熱溶解させて粒状にすることで、MAPKA(マプカ)というただものではない新素材を生み出したのである。素材の重量比は51%が古紙。つまり、素材表示上は紙である。それにも関わらず、従来のプラスチック成形機による射出成形やシート成形ができる上に、燃やしてもダイオキシンなどの有害ガスが発生しないというからプラスチックに取って代わる素材とまでいわれ、実際、アメリカで開かれた国際プラスチック環境会議で賞賛を浴びた。
「非常にユニークな技術だから、ぜひ講演してほしいとオファーがあったので、私は技術発表会ぐらいのつもりで登壇したんです。ところが、講演が終わるやいなや、すぐにでも連絡がほしいと詰め寄られたり、具体的な商談を持ちかけられたりと、想像だにしていなかった反響の渦に巻き込まれました」

MAPKAを製造している、同社の茨城工場 MAPKAを製造している、同社の茨城工場

MADE IN JAPANブランドを復興したい

殺到した企業のひとつに、世界市場でトップクラスのシェアを持つ大企業、ダウグループがあった。その名を聞いてにわかに色めき立ったと振り返るが、日本の一中小企業では釣り合いが取れない、ともすれば、不公平な契約を押し付けられてしまうのではないかという不安もあったと明かす。
「そこで、グローバルに展開する日本の大手企業にも入ってもらって、3社でのジョイントベンチャーという形で契約を交わしました」
それでも、危惧していたことが起こってしまった。契約の中に不利な条件を付けられてしまったというのだ。
「日本企業が海外へ進出するとき最も気をつけなければならないのが、こうしたネゴシエートです。海外の案件に強い国際法律事務所に依頼したのにも関わらず、いいようにやられてしまいました。向こうの弁護士は初めから戦う気で来ているのに、日本の弁護士は、初めから調整のつもりで交渉の場についていたんですから、端から勝負になっていなかったわけですよ。弁護士は飽くまで代理人と割りきって、提示する条件や内容などは、全て自分たちで決めるべきだと痛感させられました」
他人任せではならない。そうした教訓もあって、海外工場の担当者とは綿密に連絡を取り合っているという。これが口で言うほどにたやすくない。普通の人が一日の仕事を終えてやれやれと晩酌を始める時間に、アメリカ工場に電話をかけ、報告を聞き、指示を出すという業務をこなさなければならないのだから、毎日クタクタと松下社長の悲鳴はよく理解できるところ。それでも、海外進出を推し進めるのは、ある展望を遂げるためだと話す。
「昭和の時代に総合電機メーカーをはじめとした日本企業は、海外に進出し、MADE IN JAPANというブランドを確立しました。しかし、アジア諸国の台頭もあって、近年は元気がありません。その現状を打破したい、先達が築き上げたMADE IN JAPANブランドをもう一度、興したいのです」
目標は同社をニューヨーク証券取引所に上場させることだと気を吐く。ニューヨーク証券取引所といえば、世界一上場審査が厳しいと言われ、事実、日本の企業で上場しているのは十数社のみ。しかし、同社が生み出した画期的な技術と新素材、それに創業から20年足らずで海外進出まで果たした躍進ぶりを見れば、決して夢物語とは思えない。

MADE IN JAPANブランドを復興したい茨城工場で製造している紙パウダーと合成樹脂を混ぜ合わせたペレット 茨城工場で製造している紙パウダーと合成樹脂を混ぜ合わせたペレット

トキ・コーポレーション株式会社

トキスター事業本部 執行役員
後藤 宏光(ごとう ひろみつ)さん

トキ・コーポレーション株式会社 トキスター事業本部 執行役員<br>後藤 宏光(ごとう ひろみつ)さん

照明器具メーカーのトキ・コーポレーション株式会社。高級感を求められるブランドショップの間接照明といった小規模なものから、アミューズメントパークをきらびやかに彩る大規模な装飾照明まで手がけるなど、創業以来、数多の空間に光の色を添えてきた。その光は海を越え、欧米やアジアを中心とした様々な国で人々の目を楽しませている。そんな同社の海外事業に携わる後藤宏光さんに話を聞いた。

予期せぬハプニングも多い海外事業

「今でこそ器具のデザインや構造を担当するチームと電子回路を手掛けるチームという風に、チームを編成できる規模の技術部門になりましたが、私が入社した頃は人数も少なく、エンジニアは機構も電子回路も全てこなしていました。そんな環境の中で10年経験を積み技術部の部長に。現在では技術部長の座を若手に譲り、自らは購買部長を担当しています」
と話すのは執行役員として、技術と購買を統括している後藤宏光さん。2部門を統括するだけでもさぞかしかと思われるのだが、実は、シンガポールを中心としたアジア諸国での事業を手掛けるアジアセールスというチームにも所属しているという。
「海外事業を担当するようになった原点は、アメリカにある子会社TOKISTAR LIGHTING, INCへの技術サポートです。アメリカの会社の受け持ちは商品販売ですから、テクニカルなことは全て日本の技術部隊がフォローしなければならないんです。ところが、子会社の社員は社長も含めて誰ひとりとして日本語を喋れない。つまり、英語で対応するしかないという状況。おかげさまで英語は自ずと上達しましたし、海外企業とのやり取りのコツも身につきました。そんな経験から私が海外事業に参加するようになったというわけです」
アジアセールスチームの業務は照明器具の販売。商談相手はインテリアデザイナーや照明デザイナーなどが中心だが、一口に照明器具といっても空間演出に関わる繊細なものだけに、まずはデザイナーが描いているイメージを掴む必要がある。それを把握した上で、話し合いを重ね、最適な照明器具を提案するといった綿密なコミュニケーションが欠かせない。したがって語学力はいうまでもなく、対面営業も頻繁になる。実際、後藤部長も1、2カ月に1度はメイン市場であるシンガポールに足を運んでいるという。
「デザイナーと図面を見ながら、ああでもない、こうでもないとコンセンサスが取れるまで話し合います。クライアントが求めている光の強さや色味が既存製品の中にない場合は、特注で製造するケースもあります。私たちは設置作業そのものには関わらないのですが、選ぶ照明器具や建築物の状況によって、最適な設置方法が異なるので、そうしたノウハウをお客様に提供することも大切な業務のひとつと考えています」
と話す後藤さん。実は忘れられない案件があるという。それは、有名ブランドショップのシンガポール店の照明を手掛けたときのことだ。製品の組み立てという最終段階に入って、致命的なミスが発覚した。
「部品は揃ったものの、組み立て作業が遅々として進まない。そう、部品に不具合があったんです。それが一つや二つならまだしも、全数におよぶ不具合と知らされたときは青ざめましたよ」
そこに追い討ちをかけるクライアント要望が突きつけられた。納期短縮を命じられたというのだ。
「技術部のメンバーを引き連れて、すぐに愛知の製造工場に向かいました。ただ、これだけ切羽詰まった状況は初めてでしたので、この時ばかりは間に合わないかも知れないと思いましたね」
納期遅延によるトラブルも覚悟したという後藤さんだったが、そこで活躍したのが若手を含めた技術部のメンバーだった。工場に着くやいなや作業に取り掛かり、それから丸2日ほぼ徹夜の状態で作業をこなしていったという。
「結局、ギリギリで納期に間に合いました。このときばかりは、本当に部下に助けられましたね。その後、メンバーと飲んだビールは堪えられませんでした」
そんな部下の姿を見て、会社の将来は明るいと確信したという後藤さん。今後も部下たちと共に、トキ・コーポレーションでしか作れないクオリティの高い製品の開発に注力したいと力強く語る。
「私達が市場に出回っているようなありふれたものを作っても、価格競争力の高い大手には到底太刀打ちできません。勝負所はクオリティとオリジナリティ。ゼロから生む苦しみもありますが、愚直にそうしたものづくりをしていれば、必ず道は切り開けるはずです」
国内外問わず、今後もトキ・コーポレーションの明かりがそこここに灯るに違いない。

世界中で使われているトキスターの照明器具。(イギリスのテムズ川) 世界中で使われているトキスターの照明器具。(イギリスのテムズ川) 世界中で使われているトキスターの照明器具。(中国の珠海長隆横琴湾酒店) 世界中で使われているトキスターの照明器具。(中国の珠海長隆横琴湾酒店)
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