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福永紙工 株式会社

福永紙工 株式会社 紙を主役に。デザイナーの発想を印刷・加工技術で具現化<br>紙というメディアにデザインという価値を加える「かみの工作所」プロジェクト、紙を素材とした製品をデザイナーと一緒になって生み出していく

福永紙工 株式会社

紙を主役に。デザイナーの発想を印刷・加工技術で具現化
紙というメディアにデザインという価値を加える「かみの工作所」プロジェクト、紙を素材とした製品をデザイナーと一緒になって生み出していく

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輝く技術 光る企業

福永紙工 株式会社

紙を主役に。デザイナーの発想を印刷・加工技術で具現化 紙というメディアにデザインという価値を加える「かみの工作所」プロジェクト、紙を素材とした製品をデザイナーと一緒になって生み出していく

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  • 社名:福永紙工 株式会社
  • 設立年月:1965年3月(創業:1963年1月)
  • 資本金:4,800万円
  • 従業員数:42名
  • 代表者:代表取締役 山田 明良
  • 社員平均年齢:47歳
  • 主な勤務地:東京都立川市錦町6-10-4
  • 休日:隔週土曜、祝日、有給休暇、夏期冬期休暇
  • 本社所在地:東京都立川市錦町6-10-4
  • 電話番号:042-523-1515
  • 公式HP:http://www.kaminokousakujo.jp/
    • ・デザイナーの発想を紙の印刷・加工技術で現実のものに
    • ・紙を脇役から主役へ。デザインをモノづくりに落とし込む
    • ・デザイナーの感覚的な要望を、職人の経験と勘で製品に反映
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業種

・一貫生産によるオフセット印刷、紙器、紙工品、打抜加工品の製造販売
・Gフルート段ボールに、直接オフセット印刷~加工、製品まで
・パッケージ、包装用品、化粧箱、ファイル、POP等の製造販売

事業紹介

1963年に立川にできた紙の加工と印刷ができる会社。
紙製品、パッケージの印刷、打抜、貼加工などを得意としています。 デザイナーや企業から紙の加工と印刷について相談と依頼を承っています。
また、デザイナーと一緒に「かみの工作所」を立ち上げ、オリジナル紙製品の製造・販売も行っています。

「かみの工作所」は、紙を加工・印刷してできる道具の可能性を追求するプロジェクトです。
厚紙や段ボールをはじめとする特殊な紙、通常の白い紙、色紙などの紙を、印刷したり、型抜きしたり、穴を開けたり、折ったり、切ったり、糊付けしたりしながら、暮らしの中で「あったらいいな」と感じる紙の道具を丁寧につくり続けていくところです。

【事業内容】デザイナーの発想を紙の印刷・加工技術で現実のものに

デザイナーの発想を、紙を使って現実のものにする会社が立川市にある。紙の印刷・加工を手掛ける福永紙工だ。 円形の1枚の紙が空気を包み込む器状へと形を変える「空気の器」、紙で100分の1サイズの模型を作る「テラダモケイ」、アーティストのアイデアがスケッチされた「MABATAKI NOTE」など、紙を使ったさまざまな製品を毎月1点以上は世に送り出している。 そうして生み出した製品は、美術館のミュージアムショップやインテリアショップなどで販売。国立新美術館や日本科学未来館、森美術館、ニューヨーク近代美術館(MoMA)など、国内外の著名な美術館のショップで取り扱われている。

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【独自戦略】紙を脇役から主役へ。デザインをモノづくりに落とし込む

福永紙工はもともと、菓子箱や名刺入れなど、製品を梱包する紙の箱を中心に印刷・加工していた。 しかし、いくら優れた加工技術を持っていても、中身の製品が主役で紙箱は脇役。「もっと自分たちの技術を誇れる仕事をしたい」と、紙が主役の製品をデザイナーと一緒になって生み出していく「かみの工作所」プロジェクトを立ち上げた。 デザイナーの独創的なアイデアを製品として成立させるには、最終的にどんな形にしたいのか、そのためにはどんな手順で加工していけばいいのかと具体的に落とし込んでいく作業が必要となる。そうした業務は美術大学出身者など、デザインの心得がある社員が担当。デザインとモノづくりの橋渡し役を担っている。

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【加工技術】デザイナーの感覚的な要望を、職人の経験と勘で製品に反映

紙という平面の素材。そこからさまざまな製品へと形を変えていくため、紙に筋を入れてきれいな折り目を付ける“筋押し”、紙に切れ目を入れたり打ち抜いたりする“切り込み”、穴を開けていく“穴開け”、文字などを浮かび上がらせ/沈み込ませる “エンボス”、必要な箇所にのり付けして平面の展開図を立体へと組み立てていく“貼り”といった手法を駆使している。 加工に使うのは、使い慣れた工作機械。大量生産には向かないかもしれないが、デザイナーから寄せられる感覚的な要望を反映していくには、昔ながらの手作業の方が対応しやすい。職人の経験と勘で加工方法を改善し、デザイナーに納得してもらえる製品へと加工している。

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社長メッセージ
会社規模はそのまま、自分たちのペースで悠々と、もっと充実した仕事をしていきたい

代表取締役
山田 明良さん
――「かみの工作所」の展望について、伺えないでしょうか。 従来型の印刷業は、今後ますます厳しくなっていくと予想しています。紙にデザイン性を加えた「かみの工作所」のように、印刷・加工に何らかの付加価値を追加する取り組みが、さらに必要とされてくるのではないでしょうか。 われわれがデザイナーの方々と「かみの工作所」の取り組みを進めていて感じるのは、彼らは会社の規模を見ていないということです。代わりに、われわれが信頼できる相手か、自分たちの納得できる製品を作り出してくれるか、同じ価値観を共有できるかといった点をとても重視しています。幸い、彼らとは良好な関係が築けていますから、今後も今のような関係性を大切にしていきたいです。 一方、改善の余地があると感じるのは、モノづくりの部分です。空気の器などが注目されたことで、日本各地にある紙関連のモノづくり企業から「こんなことができるから、何かお手伝いできないか」と声を掛けてもらえるようになりました。中には当社にもできない特殊な加工技術を持っている企業もありますから、そうした企業の力も借りることで、今以上に優れた製品を作り出していきたいです。 紙の印刷・加工やデザインが好きだということが一番ですね。本当に好きなことを仕事にすれば、自然と取り組む姿勢が変わってきて、吸収も早くなります。 当社に今いる社員を見ても、デザインや印刷の仕事が大好きな社員ばかり。私が指示しなくても、自分たちで主体的に考えて行動してくれます。そんな社員が集まり刺激し合うことで、仕事がうまく回るようになり、技術も磨かれていくのではないでしょうか。 デザインを学ぶ学生にとっては憧れのデザイナーたちと一緒に仕事ができるところでしょうか。 さらに、そうして完成させた製品は美術館にも置いてもらえ、訪れた人に買ってもらえます。美術やデザインに興味がある人にとって、やりがいを感じやすい職場だと思いますよ。 小説家・開高健氏がよく使っていた「悠々として急げ」という言葉です。 私は会社をそれほど大きくするつもりはありませんが、今働いてくれている社員たちにもっとプライドを持って楽しく働いてもらえる会社にしていきたいと考えています。 もっと言えば、「かみの工作所」のような事業は、少数精鋭の企業でないとできないことだと思います。今くらいの規模のまま、自分たちのペースで悠々と充実した仕事をしていきたいですね。 製品を安く作ることに関しては、日本は今後、中国のような国には勝てないでしょう。それでも日本にモノづくりを残し、優れた製品を作って世界に認めてもらうには、技術力だけでなくデザインの力が必要になると考えています。 その点で言うと、かつての日本企業はかっこいいデザインの製品を作り出せていました。アメリカの企業などは当時の日本企業のデザインを参考にしていたのですが、今では後塵を拝する状況になっています。 そうなってしまったのは、組織が大きくなってデザイナー個人の意見よりも会議での決議が大事になり、尖ってはいないが反対もされにくい無難なデザインが採用されるようになったからではないでしょうか。若い人には多数決で決められた無難なデザインではなく、「自分はこのデザインが好きだ」と言い切れるような社会人になっていってほしいですね。

08.jpg 代表取締役 山田 明良さん

先輩メッセージ
デザイナーの構想を形に。大切なところを察し、展開図の設計・加工方法を考えていく

工務
宮田さん
――入社までの経緯を教えてください。 美術大学でデザインを勉強していまして、大学卒業後はプロダクトデザイン事務所でデザイナーとして働いていました。 ただそこで働くうちに、なかなか自分のイメージどおりに製品が仕上がらず、時間をかけて何度も出し戻しするうちに歯がゆさが募ってきました。「自分で直接加工できるようになれば早いのに」ともどかしかったですね。それで自分で製品を加工できるメーカーに転職することを検討し始めまして、「かみの工作所」という活動をしている当社のことを知ったのです。 もともと、製品を形作る素材として、紙という素材に興味を持っていまして、紙は金属やプラスチックなどと違い、自分の手で簡単に形を変えられるところが面白いと感じていました。「かみの工作所」の取り組みも興味深いものでしたから、働く場所として魅力を感じるようになりました。 当時、当社は社員募集をしていなかったのですが、ある展示会に社長が参加することを知り、直談判で採用を検討してもらえないかと掛け合い、その結果、採用してもらえたのです。 企業や「かみの工作所」に参加するデザイナーなどから、「こういう形にしたい」と完成形の構想を伝えられます。それを紙で成立するよう構造を検討し、展開図を作成して加工方法を考えていくのが私の仕事になります。 平面の紙を立体の完成形に加工していく工程について、お客様は詳しく知っているわけではありません。希望する完成形どおりに加工することは難しいことが多いので、依頼主が大切にしていることを察し、できるだけ近い形に仕上がるように展開図・加工方法を考えて提案するようにしています。 例えば最近では、「紙で家型の小箱を作り、その中に紅茶葉を入れたい」という相談をいただいたことがあります。屋根の部分を開閉するようにして、茶葉を出し入れできるようにしたいというのです。 構造の面で相談できる企業を探していた中で、当社へ辿り着き、お声掛け頂いたそうです。けれど当社でも、屋根の部分をどんな構造にすれば量産時に簡単に組み立てられるのか、茶葉を入れる人が楽に封入できるのかといった点が課題になりました。 そうした課題を解決できる展開図・加工方法を考えるのには苦労しましたが、何とか解決策を発見しました。提案してみたところ、依頼主にも気に入ってもらえて、無事に量産へ移れたときにはうれしかったですね。 第一線で活躍されているデザイナーやアーティストの方々と直接お会いして、密にやり取りをしながら製品を開発し、完成させられた時の充実感でしょうか。 また、当社の製品は美術館のショップなどでも販売されています。友人から「この前、あの美術館に行ったら、お前の会社の製品が置いてあったよ」と声を掛けてもらえたときには、何だか誇らしい気持ちになりますね。 宮田さんが加工方法を考えた家型の小箱 宮田さんが加工方法を考えた家型の小箱 今はお客様から頼まれた仕事に対応していくだけで手一杯で、デザイナーとしての自分を磨く時間を取れていないように感じています。 もう少し効率的に、気持ちの面で余裕をもって仕事と向き合えるようになって、自分のデザイナーとしての能力を磨いて、発揮していける機会を増やしていきたいです。 製品が完成するまでには、設計を考える人、デザインをする人、加工する人と非常に多くの人が関わっています。「この製品は、どうしてこんなデザインになったのか」と自分が興味を持った仕事を調べていくと、その仕事に魅力を感じるようになれると思います。 そうするうちに、「自分はこうなりたい」と思っていた仕事とは別の仕事に進むことになるかもしれません。それでも意外とそうして選んだ仕事が自分に合っていて、天職になるかもしれませんよ。

09.jpg 工務 宮田さん
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11.jpg 宮田さんが加工方法を考えた家型の小箱

先輩メッセージ
「物を売る」のではなく「紙の魅力、作り手の思いを知ってもらう」ことが営業の仕事

営業
金谷さん
――こちらで働こうと思った理由から伺えないでしょうか。 私は服飾系の学校を卒業し、衣服関連の企業に就職しました。そのころはファッションにだけ興味を持っていたのですが、次第に興味の対象がデザイン全般に広がっていきました。それで美術大学の夜間部に入学し直し、卒業を機にデザイン関係の仕事を探してみたところ、当社を見つけました。 私は生まれも育ちも多摩ニュータウン。以前から「東京」と言うと23区内だけ連想されることを、悔しく思っていました。少し前から「立川で面白いことをやっている福永紙工という会社がある」と聞いており、詳しく調べてみると「立川で製品を作り、情報を発信していく」という考えを知り、そこに共感を覚えました。「ぜひこの会社で働いて、全国に向けて、さらには世界に向けて、製品を販売していきたい」と強く希望するようになったのです。 営業を任されており、「かみの工作所」で開発した製品をミュージアムショップやインテリアショップに提案する仕事になります。 営業とは言っても、一般的な営業の仕事とは別物だと感じています。私が扱う「かみの工作所」から生まれた製品は、「買ってもらえたらおしまい」ではありません。買ってくれた方、店頭で見てくれた方に紙の可能性を感じてもらい、デザイナーや職人の思いを伝えることこそが目指すべきところです。 ただ製品を置いてもらうだけではなく、多くの人に紙の魅力を再発見してもらえるように製品を展開するところまでが自分の仕事だと考えています。「物を売るために営業する」というより「紙の魅力、作り手の思いを伝えるために宣伝する」という意識でいますね。 そうした姿勢が評価されたのか、ある有名なキャラクターショップから、「テラダモケイを販売してみたい」と声を掛けていただいたことがあります。その店で扱っているキャラクターと関係のない製品を置いてもらえることにまず驚きましたし、しかも店内の目立つ場所に置いてもらえると聞き、さらに驚きました。後から聞いた話では、滅多にないことだということです。それだけ自社の製品のことを高く評価してもらえたわけで、本当にうれしかったです。 テラダモケイを納品するに当たり、私なりに陳列方法を工夫させてもらいました。すると陳列方法も来店されたお客様に好評だったようで、期待以上の売上を記録できました。自分の取り組み方は、間違っていなかったと思えるようになりましたね。 毎日がとても刺激的な職場です。常に新しいことに取り組み続けており、日々、新製品やプロジェクトが生まれてきています。 しかもそうした挑戦を、著名なデザイナーや鋭い感性を持った人たちと一緒になってできるわけです。意義ある仕事に取り組めていると思いますね。 製品を販売してくれている店舗と電話でやり取り 製品を販売してくれている店舗と電話でやり取り 入社してまだ3年目で、今は目の前の仕事以外のことを考えられない状態です。 けれど今の仕事は、自分を非常に成長させてくれています。目の前の仕事を積み重ねていくことで、いつか自分の目指していた「立川や多摩にいながら、世界を相手にした仕事」ができるようになると信じています。 私は社会人になってから夜間の大学に通うようになったとき、初めて「勉強は楽しい」と心から思えました。 そのように大人になってから、勉強できることのありがたみを感じるようになると思います。皆さんも遊びだけでなく、学ぶことの楽しさを大切にしてください。 注)掲載している情報は、取材日(2014年10月)時点のものです。

12.jpg 営業 金谷さん
13.jpg 製品を販売してくれている店舗と電話でやり取り
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