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TORIKUMI REPORT中小企業しごと魅力発信プロジェクト 取り組みレポート

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第一回: 企業×学校関係者情報交流イベント / 7月27日(月)実施

学生を採用したい側と学生を就職させたい側の格好の情報交換の場となる「企業×学校関係者情報交流イベント」が2015年7月27日に開催された。東京都中小企業しごと魅力発見プロジェクト主催のこのイベント、それぞれの立場や考えを理解し、互いに協力できることを模索しようと、中小企業の人事採用担当者や学校のキャリア支援担当者など50名が集まり、活発な意見交換が行われた。

学校関係者と企業の採用担当者で会場は満員となった

事業対象企業

「日本経済を支える企業のほとんどが中小企業であるにも関わらず、学生たちの大手志向は相変わらずで、自分に向いている仕事かどうかは二の次の就職活動をしています。果たしてそれでいいのでしょうか。もっと、視野を広げてみると中小企業の中に一生の仕事を発見することもありますし、大企業にはない魅力もたくさんあります。今回の交流イベントが、その一助となれば幸いです」 同交流会は、東京都中小企業しごと魅力発信プロジェクト事務局の加藤忍氏の熱いメッセージでスタート。1部と2部がゲスト講師による講演で、3部が交流セッションという3部構成で進行。1部は、企業や団体の人事に関することを調査、研究しているHR総研の松岡仁主任研究員が登壇し、独自調査による様々なデータを基に学生の就職動向を紹介した。

HR総研の松岡仁主任研究員。データから導き出される就活生の動向を紹介し、それに基づくアドバイスを行った

「2013年卒から求人倍率は上昇し続け、2016年卒は1.73倍になりました。つまり、市場は求人数が少ない買い手市場から、学生が有利な売り手市場に逆転したわけです。そんな就活戦線の中で学生たちは何を求めているかというと、安定、福利厚生に分のある大手です」
その言葉を裏付けるデータが紹介される。学生に対する「重視する会社の魅力は何か?」というアンケートで最も多かったのが、文系学生の43%、理系学生の33%が回答した「安定していること」。「重視する雇用の魅力」というアンケートでは、「教育研修」や「社風」といった項目がある中で「福利厚生」が最多回答。「志望する企業規模」では文系学生の65%が「絶対大手企業に行きたい・できれば大手企業に行きたい」、理系学生の70%が「絶対大手企業に行きたい・できれば大手企業に行きたい」という回答。やっぱりかと中小企業の採用担当者からため息が聞こえてきそうだが、松岡氏は、活路はあると続ける。

企業の担当者も大学関係者も日頃の疑問をぶつけた

「会社のトップが採用に積極的に関わることも重要ですし、インターンシップを活用するというのも方法です。さらに、取り組んでほしいのが大学との連携強化です。求人票を大学にただ送るのではなく、できればキャリアセンターに直接足を運んで手渡すようにする。特別な用事がなくとも、近くに来たのでと言ってこまめに顔を出してみてください。大学の就職支援担当者と顔を突き合わせて、その距離を縮めるこの活動が有利に働くことがあるんです」
例えば、就職支援担当者との親密度が深まれば、求人票に「詳しい情報があるので問い合わせてください」など、より具体的な“求める人材イメージ”を書き添えてくれたりするようにもなれば、学内就職セミナーにも積極的に呼ばれるようになり、直に学生に自社の魅力を訴えられるようになるのだというわけだ。なるほど、会場に居合わせた大学の就職支援担当者たちの多くが、このアドバイスに大きく頷いていた。実践的な講演に会場は大いに沸き、企業の採用担当者も「求人票はいつ出せばいいのか、何回出してもいいものなのか」など日頃抱えていた疑問をここぞとばかりにぶつけた。
「求人票は何回出しても構いません。むしろ大学側も新しい求人を求めていますし、古いものは埋もれてしまうので積極的に出してください」
大手志向が根強いという事実は分かっていたものの、具体的な方策は模索中だった中小企業。大学との連携というひとつの活路を見いだせただけに、企業にとって有意義な講演になったに違いない。

職場環境を良くするために

第2部で登壇したのは、サテライトオフィスやリモートワークなどのユニークな働き方で知られ、経済産業省のダイバーシティー100選やテレワーク推奨賞などにも選ばれているIT企業、ダンクソフトの星野晃一代表。同社で実施しているユニークな取り組みを紹介した。 「当社では2005年に初めて新卒を採用したのですが、その新人に自分たちの後輩となる新卒採用の仕事を与えました。長く働いている社員よりも新人のほうが会社のことを客観的に捉えて、外にアピールできると考えたからです。ここで思わぬ副産物にも恵まれました。新人たちから、もっとこうした方が良い、こうすればアピールポイントになるといった職場環境改善のための意見が出てきたんです」

ユニークな働き方で知られているダンクソフトの星野晃一代表

そこで同社では、会社案内の刷新、会社ロゴマークの変更、社内デスクの引き出しの全撤去という形で新人たちの意見に応えたという。あるいはそうした会社の柔軟性こそ重要なのだと思わせたエピソード紹介であった。 「同じような流れで当社ではペーパーレスにも取り組んでいます。申請書類や資料の電子化などによって紙は腰高のキャビネットひとつに収まるようになりました」 現在はペーパーレスのコンサルティングも行っているといい、ある証券会社は空いたスペースをセミナールームにし、ある公的機関では年間、一人あたり65万(試算)のコストダウンに成功したという。これには大学関係者も企業の採用担当も驚いた様子。さっそく検討したいといった声が聞かれた。

それぞれが抱えている問題点を洗い出し、解決策を探る

第3部では、今回のメインイベントである大学と企業の交流セッションが開かれた。始めに行われたのは、意見交換の前準備としての問題点の洗い出し。大学側と企業側に分かれて、日頃抱えている問題をホワイトボードに書き出した。大学側のボードには「中小企業の情報が少ない」、「中小企業には先輩が少ないため、OB、OG訪問を促せない」、「学生が興味を示さない」、「HPを見ても何をしているのか分かりづらい」といった問題点が書き出された。対して企業側は「学内セミナーの誘いがない」、「学生とのコンタクトの取り方が分からない」、「学生がいつから就職活動をし始めるかなどのスケジュールが把握できない」、「キャリアセンターに行っても誰が担当なのかも分からないし、求人票を渡して終わりということもある」といった問題点が綴られた。続けて行われたのが、企業と大学のホワイトボードを交換して、お互いが抱えている問題に対して何かできないかという協力できるポイントの模索。こうしてお互いの問題点を把握し、その対策を準備した上で、大学と企業の意見交換がスタートした。

大学側と企業側に分かれて問題点を洗い出す

「学生を採用する立場から言えば、会社の情報が少ないというなら機会を設けていただければ、仕事の魅力を存分に学生に伝えたい。とにかく学生にアピールする場がなく、気づいてもらえていないというのが現状なんです」 と現状のもどかしさを吐露する中小企業の採用担当。それに対して大学のキャリアセンター職員はこう返答する。 「私たちも企業との対話を求めています。就職活動のスケジュールが分からなければどんどん聞いてほしいですし、求人票の文言なんかのアドバイスもしています。それに顔を出してもらえれば学生に斡旋しやすいですし、学内セミナーにも誘いやすいんですよ」

大学側と企業側が相まみえての意見交換は活発に行われた

さらに大学側からはこんな意見も出てきた。
「大学の窓口担当者との距離を縮めた上で、インターンシップを提案してみてはどうでしょうか。インターンシップ先を探している大学は少なくありませんし、中小企業の仕事現場を覗いてみたいという学生も多いんですよ」
逆に大学側から「中小企業は専門的な仕事が多くて、技術や知識が全くない学生に紹介していいものか迷うことがある」という意見が出ると、企業は「ゼロの状態から入社してもその後の研究や教育制度で身につけられるので、どんどん紹介してほしい」と返答。さらに、企業側から、「うちは営業職で、成果を上げれば上げるほど給料が上がる歩合制度を全面にアピールしているが学生からの食いつきが悪い」という意見が出ると、大学側から、「学生は基本的に安定志向。歩合は逆に不安感を与えてしまうかもしれない」と回答するなど、忌憚のない意見が活発に交わされた。 第3部は1時間30分ほどで終了したが、その後もまだまだ話し足りないとばかりに、話し込む姿や名刺交換をする姿が散見された。
企業と学校関係者の交流の場として開かれた今回のイベント。盛んに行われたディスカッションとそこから導き出された解決策の数々を見れば、双方ともに有意義な会になったことは明らかだ。

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