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女性社長インタビュー4:
今もトライ&エラーの繰り返しですが、
みんな楽しそうに働いていて、
人間関係が嫌で辞めていく人はいなくなりました

アイランド株式会社 代表取締役 粟飯原 理咲さん
現在のお仕事

アイキャンディ株式会社
代表取締役

お名前

福森 加苗さんふくもりかなえ

広告の企画・デザインといったいわゆるグラフィックデザインをはじめ、店舗デザインやイベント企画、女子力アップセミナーなど、多種多様な仕事を手がけるアイキャンディ。女性社員率100パーセントという同社は、女性がイキイキと働ける企業としても定評がある。
女性活躍のアイデアを次々に生み出す福森加苗社長に、企業コンセプトやその成り立ちを聞いた。

紆余曲折を経て、掃除のアルバイトから社長へ

「アイキャンディ」という社名にはどんな意味が込められていますか?
これは「目のおやつ」という意味で、「とにかく目に楽しいものを世の中に発信していこう」というメッセージが込められています。当社はもともと一般的なグラフィックデザイン専門の会社でしたが、私が2代目の社長に就任した時に、もっと特徴的な女性が活躍できる会社にしたいと思い、社名を変更しました。

もともとデザイナーをめざしてこの業界に飛び込んだのですか?
いいえ、それが私は最初、この会社に掃除のアルバイトとして入社したんです。ちょうどどこかで働けないかと思っていたところ、買い物帰りに掃除のアルバイト募集の貼り紙を見かけたので、「これだ!」と直感的に思いそのままの勢いで、「雇ってください」と会社に突撃したんです。両手に買い物袋を持ったままでしたから、社長も驚いていましたね。
その場は「履歴書くらいは持って来てね」と帰されたので、急いで履歴書を書いて、数時間後に再訪し、雇ってもらえることになりました。

掃除のアルバイトで入って、会社の業務にはどんな経緯で関わるようになったのですか?
初日に社内にいたスタッフに「何から始めればいいですか?」と尋ねたら、「トイレ掃除でもやれば?」と愛想なく雑巾を渡されたんです。そのあまりにそっけない態度に気持ちもすさみ、それが仕事にも表れていたのでしょう。掃除後のトイレを見て社長が一言「全然気持ちがこもっていない」とおっしゃいました。それできちんとした心のこもった掃除の仕方を教わったのですが、いかに自分がすさんだ仕事をしていたかがわかり、恥ずかしい気持ちになりましたね。たとえトイレ掃除であっても、任された仕事はきちんと責任をもって取り組まなければならない、という気持ちが芽生えた瞬間でした。
責任感をもって掃除をするようになると、仕事ぶりが評価され社長から「デザインもやってみないか?」と声をかけられました。とりあえず引き受けたものの、デザインは全くの素人ですから、仕事の時間だけでデザインに必要なスキルを習得するのは不可能で、休日にも画像ソフトの使い方を勉強しましたね。
もっとも、デザイン一筋というわけではなく、その頃、経理でも人手が不足していたこともあり、デザインと経理を兼任するようになりました。

そこから社長になった経緯は?
経理に関わると会社全体のお金の流れが見えてくるので、この会社がまったく営業をしていないことに気づきました。それだと仕事がなくなった時に困ると思い、空いた時間で勝手に営業をかけはじめたんです。
とはいえ、営業のノウハウは何もありませんから、とにかく近所にあるお店に片っ端から「広告作りませんか?」と飛び込み営業をしました。商店街の床屋さんやラーメン屋さん、婦人服店、最後はファーストフード店にもいきました。何も知らないからこその強さがあったと思います。
はじめは訪問先にも煙たがられましたし、会社の中にも「デザインも満足にできないくせに何をやっているんだ」と批判する人もいました。それでも粘り強く続けていくと、売り上げにつながり始めたのです。
デザイン、経理、営業、と一通りの業務を経験したことで、全体の統括も任されるようになった頃、得意先のお客様の一人から、「社長交代したら?」と提案があったんです。普通なら社交辞令として胸の内に秘めておくのでしょうけど、私はそれをそのまま社長に報告。すると社長はすんなりと一線を退いて会長になり、私が社長に就任することになったのです。

どうしたら女性がいきいき働けるのか。挑戦と失敗を繰り返す日々。

「女性がいきいき働ける職場」というコンセプトは社長に就任したときに作ったものですか?
就任当時は男性も多かったので、このコンセプトをあまり意識はしていませんでした。人が辞めたり、雇ったりを繰り返す中で、徐々に女性が増えていき、結果的に今は女性100パーセントになっていますね。社内に女性が増えるに従って、女性が働きやすい職場を作っていく必要を感じ始めました。
ただ、私が入社したときは社内は男性が多く、お客様も男性が多い完全な男性社会。その中で育てられた私にはロールモデルとなる人や事例がありませんから、常に手探り状態でした。社長となった初めの頃は古典的な男性社会の上司のように、「帰れ!」「出ていけ!」と鬼上司を演じたりもしました。しかし、それでうまくいくはずはありませんでした。

何から始めたんですか?
ランチを一緒に食べることです。きっかけは、若い社員が節約やダイエットのために昼食を抜いていたことでした。「明るく、元気に」と銘打っているのに、社員の顔を見ると真っ青というのでは、全く説得力がありません。そこでランチを支給制にして、みんなと一緒に食べることにしたんです。
それまでは情が移ると鬼上司になれなくなってしまうので、一緒に食事するのを意図的に避けていましたが、それでは社員のことを何も知らないままになってしまいます。一緒にご飯を食べながらプライベートの話をすることで、だんだんとコミュニケーションが取れるようになってきたのです。
また、親としての視点からも心境に変化がありました。自分の子どもが成長する中で、「社員一人ひとりに両親がいて、育ってきた環境があって、これだけ成長してきたのだから、もっと暖かい気持ちで接してあげないと、親御さんは安心して子どもを預けることができない」と思えるようになり、社員との接し方も変わりましたね。
今もトライ&エラーの繰り返しですが、みんな楽しそうに働いていて、人間関係が嫌で辞めていく人はいなくなりました。

今の和気あいあいとした雰囲気は福森加苗社長の試行錯誤の賜物 今の和気あいあいとした雰囲気は福森加苗社長の試行錯誤の賜物

ワークライフバランスの実現には女性活躍が不可欠

女子力アップセミナーはデザインの仕事とは少しイメージが違うように思います。これはどんなきっかけで始まったのですか?
セミナーの内容は、私が社内でずっと言い続けてきたことがベースになっています。女性が魅力的に働ける職場ということで、「明るい笑顔で」「おいしいお茶のいれ方は」「財布の中に使っていないポイントカードが入ってない?」など、いろいろな面で口酸っぱく注意をしてきました。
定着するまでに時間はかかりましたが、社内の雰囲気が明るくなったのを感じ始めた頃、来社された銀行の方から、「なんでこの会社の女性はみんな元気なの?うちの受付の子は暗いから指導してくれない?」と相談され、銀行で研修を行ったのが対外向けにはじめたきっかけです。
それがビジネスとして動き出したのは2011年の東日本大震災の後。自粛ムードが高まり、広告の売上げが3分の1にまで減り、何か別の収入源を見つけないと会社が危ないと思った時、このセミナーを商品にすることを思いついたのです。
その段階ではセミナーの中身も固まっていませんでしたが、逆にいえば、それはいかようにもカスタマイズできるということ。女性社員向けの研修で「好感度の高いマナー研修」「姑に気に入られる掃除方法」をテーマにした研修をすることもあれば、男性社員向けに「女性社員との接し方」をテーマにすることもあり、お客様のニーズを汲み取りながらいろいろな形にアレンジしました。銀行でのセミナー経験が良い実績となり、研修テーマや業界が広がっていきましたね。

女性が活躍することで社会はどう変わっていくと思いますか?
今の日本の労働環境は残業時間が長いにも関わらず、生産性が悪い傾向が強いですが、これを改善し、ライフ・ワーク・バランスを実現するには女性の力が必要だと思います。当社の女性だと、たとえば保育園に迎えの時間が決まっている中でタイマーを持って働いていますから、仕事の効率が良いんですね。また、なるべく7時以降の電話は受けないようにして、残業時間を減らしたり、一人ひとりの生産性を本人に伝えたりして、生産性の向上は意識しています。

今後の展望はありますか?
女性の購買心理についてはまだ研究の余地があると思いますので、女性が欲しい情報が一目でわかるような広告を作っていきたいですね。また、当社は「目に楽しい」に関わることならなんでも挑戦しようと思っています。
最近は、依頼を受けた会社にプロのヘアメイクを連れて行って、女性社員にいつもと違うメイクで一日を過ごしてもらう取組を始めました。ハロウィンの時にはハロウィン用のメイクをしましたね。接客業の方を中心に評判になっているので、これをもっと拡大していきたいです。

最後に就職活動をする人に向けてメッセージをお願いします。
社会に出ると「可愛がられる」ことがすごく大切になります。上司でもお客様でも会社で話す相手はみんな大人です。若い人は、大人と話し慣れていないと、大人が自分とは全く違うものに感じられ怖がってしまいがちですが、みんなあなたたちの両親と変わらないんですよ。親と世間話をすることで、世間話の仕方とか、その世代に刺さる話題の選び方といった感覚が養われますから、親御さんといっぱい話をしておいてほしいですね。

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